適応する力と新しい可能性
人間の体には、驚くほどの適応力がある。
毎日無意識のうちに膨大な調整を行い、長期的にも環境や習慣の変化に合わせて、新しい状態を「普通」として認識するようになる。
この適応力こそが、人間が生き抜くために備わった、最も素晴らしいシステムなのかもしれない。
インナーマッスルが覚えた瞬間
長年続けてきたボディワークの効果が、ある日突然実を結んだ。
ランニング中にお腹を凹ませて走ることを意識し続けていたある日、「スーッといい位置に内臓が戻って、インナーマッスルが効いている」感覚を体験した。
それまでのぽっこり出たお腹、座っている時も運動している時も感じていたポヨンポヨンな感覚が、完全になくなった瞬間だった。
体が「ああ、これが正しい状態なんだ」と覚えてくれた。
これこそが「からだのデフォルトが変わる」瞬間である。
最初は意識的に行っていたことが、ついに体の自然な状態となった。一つ一つは小さな積み重ねだったかもしれないけど、それらがすべて合わさって、体の中で何かがつながったのだ。
脳の適応と新しい余白
体だけではない。脳もまた、驚くべき適応力を持っている。
整体サロンが忙しくなり、最初の2ヶ月間は脳内がてんやわんやの状態が続いた。
しかし、ある日フッと脳内が軽くなる瞬間がやってきた。体がインナーマッスルの使い方を覚えたように、脳も新しい忙しさのレベルに適応した。
「この忙しさも大丈夫なんだ」と脳が学習し、コンフォートゾーンが広がった。
前は「大変だ」と感じていたレベルが、今では「普通にこなせる」レベルになった。
これは単なる慣れではなく、脳の処理能力そのものが広がった証拠だった。
創造スイッチと新たな可能性
そして興味深いことに、脳に余白ができると創造スイッチが入る。
ただこなすことで精一杯だった状態から、「こんなこともできるかも」と新しいことを生み出す余裕が生まれる。
スケジュール調整もスムーズにできるようになり、次なるアイデアが浮かんできた。
女性事業者に向けたマインドセットをテーマにした単発セミナーの開催である。
これまでの体験──脳内がてんやわんやだった状態から軽くなったプロセス、コンフォートゾーンの広げ方──これらすべてが、同じような状況にある女性事業者たちへの価値ある内容になると思う。
適応する力がもたらすもの
人間の適応力は、単に環境に慣れることではない。それは新しいレベルの自分になることであり、さらなる可能性への扉を開くこと。
体のデフォルトが変わる瞬間、脳のキャパシティが広がる瞬間。
これらはすべて、私たちが持つ無限の可能性を示している。
一度新しいデフォルトを獲得すれば、そこからまた次のステップへと進むことができる。
人間とは、常に進化し続ける存在なのかもしれない。
そしてその進化の瞬間を自分自身で体験できることこそが、生きることの醍醐味なのではないだろうか。
だから、生きることは楽しい!
あなたは楽しんで生きていますか?