作業療法士として病院で働いていた頃、ずっと心に引っかかっていることがありました。
解剖学や運動学——学生時代に学んだ知識をどれだけ駆使しても、なかなか良くなっていかない患者さんがいたのです。
痛みの原因がはっきりしない。リハビリを重ねても、体が思うように動かない。検査をしても異常は見つからない。それでも、本人は確かに苦しんでいる。
心と体はつながっている
その後、東洋医学やエネルギーワークなど、さまざまな分野を学ぶ中で見えてきたことがあります。
体の不調の背景には、心の問題があるのではないか。さらには、幼少期の体験や育った環境も関係しているのではないか——そう感じるようになりました。
強い緊張や恐怖を経験したとき、体は生き延びるために、特定の動きや感覚を止めてしまうことがあります。それは弱さではなく、体に備わった防御反応です。
ただ、その防御が長く続くと、本人も気づかないうちに、体の一部が固まったままになってしまうことがあるのです。
臨床の枠を出て、今の道へ
このことに気づいてから、私は病院という枠を出て、心と体、多方面から丁寧に向き合う道を選びました。それが今、トラウマ解放整体師として歩んでいる道です。
技術や知識だけでなく、目の前の人の体が何を守ろうとしているのか——それを感じ取ることを、今も大切にしています。
遠藤しょうこ